2015年2月15日(日) 福岡学生交流会館
常岡浩介講演会「最新のシリア情勢」終了後プチ囲み取材レポート
新聞記者二名と私の計三名による常岡浩介氏への質疑応答


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イスラム国のオマル司令官は湯川遥菜氏に会ったことはないとのこと。
オマル司令官の上官が日本の捕虜がいるということで連絡があったとのこと。
その人は武器を持ってイスラム国にやって来て、そのためにスパイの容疑をかけられている。
裁判をしなければならないが、アラビア語どころか英語もわからない。
意思の疎通ができないということで通訳の依頼が来た。
10月6日の家宅捜査を受けた直後に、オマル司令官に連絡先は使わないでくれと伝えて
その後、イスラム国と連絡が途切れた。

週刊朝日から後藤健二氏の消息を知らないか問い合わせがあった。
11月5日に後藤健二氏は週刊朝日のインタビューを受けるアポイントがあったのだが、
連絡が取れないと問い合わせがあった。
どうも帰ってきていないということで、知っている人がいないかジャーナリストに問い合わせをしていた。

そのとき、帰国しなかったのはイスラム国に捕まった以外の可能性も排除できなかったので動いて回った。
後藤健二氏の奥さんに会いに行ったところ、インターホン越しにしか対応してもらえなかった。
そのときに、かなり取り乱していたので、かなり深刻な事態とわかった。

11月の異変を知った週刊朝日が朝日新聞本紙にこのことを伝えて、
朝日新聞の外信部が外務省に、社会部が警察に事情を説明した。
あとでわかったが、11月1日頃に奥さんが外務省に相談していたとのこと。

12月中旬に後藤健二氏のガイドに連絡を取ったところ、
後藤健二氏についてお話しできませんと言われ、口止めされていた。
理由を聞くと、後藤健二氏の命の危険があるからと言われた。

10月6日に私戦予備・陰謀の罪で家宅捜査を受けたことで、取材する側から取材される側に変わった。

10月4日5日くらいに、10月7日に出発するとわかって、大慌てで裁判所から礼状を取ったところ、
外事三課の中で私戦予備・陰謀の罪名で本当にいいのかと問題になったとのこと。
外事三課長と検察の公安部長と打ち合わせをし、警察と検察のコンセンサスが取れているようだが
検察もかなり難色を示していたとのこと。
そのとき、湯川遥菜氏について話題にものぼっていなかったとのこと。

11月中旬には、後藤健二氏が行方不明になっているとわかっていたがが、
現地に人員を派遣していない、ネットで調べていただけとのこと。
イスラム国に捕まるということは殺されるということなのだが、
危機感がなく、そもそも殺される認識がなかったのでは。
私戦予備・陰謀の事件に着手してしまったので、そちらを優先させたのでは。

他に、警察の中から自作自演説もよく流される。
アフガニスタンで捕まっていたとき、パキスタンの日本大使館から誘拐事件はそのものありません、
タリバンと常岡浩介氏、中田考氏がつるんで日本政府にお金を要求している、ゆすり事件であると
大まじめに外務省、サウジの日本大使館、グルジアの日本大使館などに情報が流れた。
解放を阻害しようとしていたようにしか見えないが、本気で信じて情報を流していたかも。後述。

その翌年、パキスタンの諜報機関に6日間捕まった。
そのときパキスタンの諜報機関に言われたのが、あなたはパキスタンの法律を一切破っていない、と。
何故捕まえたのかと聞くと、我々は日本との国際関係が重要なので仕方がなくこういうことになった、と。
あなたがパキスタンから違法にアフガニスタンに入ってタリバンを合流してアメリカを攻撃するという
情報が日本から提供された、と。
日本の外務省に問い合わせてもらうと、外務省は完全否定した。
日本大使館の中の公安警察出身と思われる領事からの情報だった。

2004年のイラク日本人人質事件。
イラクで高遠菜穂子氏、今井紀明氏、郡山総一郎氏が人質になった事件。
官邸から自作自演説が出たのだが、その官邸に自作自演説の情報を提供したのが警察の公安部だった。
そのとき公安部は自作自演と本気で信じて、官邸に情報を上げていた。
そのとき、自衛隊の中で警察の自作自演説に疑問の声が上がっていた。
元々、高遠氏は家族ぐるみで自衛隊に近い人物で、子供の頃から自衛隊の結婚式に出席していた。
反自衛隊になるわけがなく、自衛隊撤退を求めるわけがない、と。

国賠訴訟では家宅捜査を受けた結果、邦人二人が殺害されたまで主張するつもりである。
すでに弁護士との話までしていて訴訟を起こすのは確定。
相手は警視庁公安部外事三課と日本国。
11月に被疑事実でないのに被疑者扱いしたことでの名誉毀損を含めるつもり。
仕事が妨害されたという形の損害賠償。
それだけでなく、社会的に大きな損失を引き起こすことになったことも含める。
時期としては今年前半になると思う。

イスラム国は最初は湯川遥菜氏の裁判を行うとしたが、途中で一変した。
それはイスラム国は日本は敵だろうが味方だろうがどうでもいい存在だったから。
日本を敵として利用するか、味方として利用するかしか感覚がない。
最初は温情判決で味方として利用したが、安倍総理の失言で敵として利用するよう変わったように見える。

実は後藤健二氏はイギリスの誘拐保険に入っていた。
誘拐されて身代金を払う会社なのに結局払われていなかった。
外務省が止めたのか。
外務省は国のお金ではなく、個人のお金でも止めるケースがある。
常岡浩介氏がアフガニスタンで捕まったとき、親が解放に向けて動いていた際に
フランスのジャーナリスト団体が身代金を肩代わりしましょうとの提言があった。
それを外務省に話すと、そんなことはしてはいけないと外務省からものすごく怒られたとのこと。
一度払うとまた同じことを繰り返す、と。
ただ、過去にキルギス日本人誘拐事件で三億円を払ったのは誰でも知っていること。